海浜幕張の幕張ベイパーク(千葉市美浜区)に引っ越してきました。
夫婦で海浜幕張での生活についてのブログを書いています。力の続く限り頑張ります。
(SNS・ブログなど初心者です。温かい目で見守っていただけたら幸いです。)

海浜幕張都市計画:イースト・コアの業務核都市としての海浜幕張

 

「首都圏メガロポリス構想」

 

なんだか仰々しい、エヴァンゲリオンに出てきそうな都市計画。笑

そんな構想の中での立ち位置としての海浜幕張(幕張新都心)について思うことをツラツラと書いていこうと思います。

 

 

 

2001年に当時の石原慎太郎都知事が首都機能を担う首都圏メガロポリス(七都県市(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・横浜市・川崎市・千葉市))の整備の方向性を示す「首都圏メガロポリス構想」を策定したそうです。

 

首都圏メガロポリスの人口は約3,300万人であり、広域連携により交通、防災、環境などの取り組みを通じて目指すべき首都像の実現を図るとのことだったのです。

 

こちらから構想の全文が読めますが、読み物としては面白いと思いました。特に日本の人口の約1/4を有する「首都圏メガロポリス」として、東京都が旗を振り近隣3県を巻き込むという点では、近隣県にとってはありがたい話だったんだろうなと。

 

首都圏メガロポリス構想の全文

 

 

様々な点で、「あ、この話ってこうやって繋がってるんだ」と思わせられるけど、交通連携なんかは面白かったです。

 

例えば、10年くらい前だったかな?千葉県東金市付近で高速道路の工事をしてて、こんな田舎に需要あるのかなと気になっていた工事も、「首都圏メガロポリス構想」の中では首都圏3環状道路の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)だったんだと。。それで東金から木更津まで繋がったのね。圏央道の構想はもっと昔からあったみたいだけど、首都圏全体で見ても重要な幹線道路なんだとわかりました。

 

また、海浜幕張から東北自動車道・埼玉方面に行く時によく使う東京外環自動車道(外環道)は高谷JCTから三郷南ICまでの開通が2018年と比較的最近だったのも、「首都圏メガロポリス構想」の中で話されている首都圏3環状道路の1つなのね。と思うと首都圏って壮大だなぁと。

 

さらに、最近よく耳にする「第二東京湾岸道路」。木更津アウトレットに買い物に行った帰りに国道16号/357号混むなぁ、でも第二湾岸道路ができるらしい?などと話題に上がるこの道路も「首都圏メガロポリス構想」の中で想定されている幹線道路だったのね、と。

 

ちなみにこの第二湾岸道路は「三番瀬を未来に残そう」という下記の保護団体のHPによると船橋市三番瀬が焦点となり、ルート検討がされているそうだが、当初ルート案を見ていると、海浜幕張のマリンスタジアム前の「海浜大通り」が新習志野駅辺から海を超えて浦安、大田区令和島、羽田空港方面に繋がる予定だったのは、ほとんど海の上と思うと景色だったり利便性だったりで胸熱だったなぁと。それが今では三番瀬を通すことは難しいようで、実現困難とわかると少しがっかりでした。

 

「新たな湾岸道路」は船橋市内のルートが焦点

 

 

 

東京都都市整備局(2001)「首都圏メガロポリス構想」(www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kanko/mpk/panfu.pdf?1406)より

 

 

また、東京湾の一体的整備や、広域物流システム構築など、近年でも話題に上がる内容も含まれていて、20年前から課題提起がされていたことを考えると面白いですね。

 

 

そんなこんなで色々な内容が書かれている「首都圏メガロポリス構想」ですが、幕張新都心は首都圏メガロポリス構想の中では「イースト・コア」という核都市連携都市軸に含まれています。

 

東京都都市整備局(2001)「首都圏メガロポリス構想」(www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kanko/mpk/panfu.pdf?1406)より

 

 

 

幕張新都心については下記千葉市のHPにあるように2001年の「首都圏メガロポリス構想」よりも遥か昔の1967年「海浜ニュータウン計画」から当初は住宅地としてニュータウン建設・埋め立て工事が計画されていたそうです。そして、1983年の千葉新産業三角構想の中で、東京と成田の中間に位置する幕張は、業務機能の集積を核とした千葉の新都心・東京の業務核都市として構想されるようになり、「幕張新都心事業化計画」が発表されたとのことです。つまり、都心部近郊で住宅地を整備しよう!と始めたけれども、東京はどんどん一極集中するので業務分散も必要だし、ちょうど成田国際空港との中間だから新都市としての事業化を始めよう!と計画が発展していった街のようにみえます。

 

千葉市「幕張新都心概要」

 

「首都圏メガロポリス構想」に含まれる他の業務核都市としては横浜みなとみらいや、さいたま新都心がある。もちろんそれぞれの場所柄などで差はあるものの、横浜みなとみらいやさいたま新都心との大きな違いは『立地』に尽きると個人的に思います。

 

東海道新幹線・東名高速道路の玄関口の横浜、東北新幹線・東北自動車道、上越・北陸新幹線・中山道の玄関口のさいたま、これら2つと比べると、東の都「東京」の東の玄関口幕張新都心は成田空港からの玄関口になりうるのかな。。

 

そう考えると、近年の羽田空港の便数増加などは成田空港にとっては向かい風だし、成田⇔東京の客足が減ると、イースト・コアとしての海浜幕張は集客が難しくなるんだろうなぁなんて。成田空港を使わなくても千葉・幕張まで足を運んでもらう理由って何かあるかなぁ。

 

 

 

ちなみに、総務省 自治体戦略2040構想研究会の資料を見ると、居住人口の増減予想としてはやはり都心に近い地域が強いように見えます。

 

もちろん都心6区(千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区、文京区)は人口増加傾向ですし、川崎市や川口市、浦安市など都心に近い市町村も2015年から2040年にかけて人口は増加すると予測されているみたいです。

 

業務核都市としては千葉市と横浜市は微減(+/-0 ~ -10%)。一方、さいたま市は増加が予測されているとのことです。これは東京23区へのアクセスが良いからなのかなぁ。

 

千葉県で見ると、流山市・印西市はつくばエクスプレスとか成田スカイアクセスで利便性が良くなったのと、木更津市はアクアラインとアウトレットとかが要因ですかね。なんか、局所感がすごいな。笑

 

総務省 自治体戦略2040構想研究会(第12回)「資料2 事務局提出資料(大都市圏(特に東京圏)の圏域マネジメント)」(https://www.soumu.go.jp/main_content/000550687.pdf)より

総務省 自治体戦略2040構想研究会(第12回)「資料2 事務局提出資料(大都市圏(特に東京圏)の圏域マネジメント)」(https://www.soumu.go.jp/main_content/000550687.pdf)より

 

ちばぎん総研から2020年に「東京圏の交通インフラ拡充と地方創生に関する調査」というのが出ていて、もはや業務核都市とは関係なく、1都4県の比較が出ているのですが、内容見ると「千葉は京葉工業地帯とディズニーランドしか取り柄が無いんかい!」と思うような結果でした。笑

 

株式会社ちばぎん総合研究所「東京圏の交通インフラ拡充と地方創生に関する調査」(https://www.crinet.co.jp/research-post/20201020/)より

株式会社ちばぎん総合研究所「東京圏の交通インフラ拡充と地方創生に関する調査」(https://www.crinet.co.jp/research-post/20201020/)より

 

 

千葉の第一地銀だからか「千葉の魅力届け☆」と言わんばかりに、だいぶ千葉贔屓目な調査資料かなとも思いつつ、それでも比較結果でパっとしないのは少し残念。

 

(そもそも、アクアライン鉄道やら、横須賀・富津をつなぐ東京湾口道路やら、採算つくのかいと思うような計画やら、10年くらい前に民事再生した「かずさアカデミアパーク」が一角を成す?「日本版シリコンバレー」計画(笑)など、読んでる自分の頭がお花畑になってしまうような内容がたくさんあり、あれ、そもそも週刊経済紙でしたっけ?と思ってしまったのは内緒。)

 

 

 

 

ツラツラと内容の薄いことを書いてきたけど、言いたかったことは幕張新都心が首都圏構想が期待するイースト・コアとして繁栄するには、立地的な不利(都心に近く東北・上越に繋がるさいたまや、日本の大動脈東海道の玄関となる横浜と比べ、導線的な不利)を抱えながらも、どのように人や企業を呼び込むのかを自治体が考えていくのか今後気になるなぁと思った次第です。

 

国際性?コンベンションセンター?先進技術の実証実験?情報産業?といろんなテーマがある街なので、どこにエッジを立てていくのか、どうやってピースをはめていくのか、がとても気になる街ですね。

 

(以上、海浜幕張の成り立ちを調べ始めたら色々気になってしまいツラツラと書いてしまった個人の主観でした。)

 

 

参考: