最近ニュースで「ドローン配送」が話題になっていますが、なんと12月20日にベイパークで実証実験をしていました。
参考:ラストワンマイル最後の課題!ドローン・地上配送ロボットの連携による個宅配送実証を実施します~都市部におけるドローン宅配サービス実現の姿が見えます~ | 千葉市
今回のドローン配送実証実験
花見川緑地からドローンを飛ばし、幕張ベイパーククロスタワー&レジデンス前に設置したドローンポートに着陸後、地上配送ロボットへ引き渡してマンション個宅まで運ぶそうです。
(エレベーターはシステム連携していないため人が介入するそうですが、それ以外は自動のようです。)
1 実証実験の概要
ドローンをマンション付近まで飛行させ、積載した荷物をドローンポートを介して地上配送ロボットへ受け渡し、マンション個宅の玄関前まで配送する実証実験を行います。 なお、住民の方にモニターとしてご協力いただきます。
引用:ラストワンマイル最後の課題!ドローン・地上配送ロボットの連携による個宅配送実証を実施します~都市部におけるドローン宅配サービス実現の姿が見えます~ | 千葉市(添付画像も引用元から転載)
実証実験イメージ図
面白いのは地上配送ロボットがマンション内を入って、玄関前まで荷物を運ぶという点。
日本調剤、ドローン・地上配送ロボット連携による個宅配送実証実験に協力 | 日本調剤から転載
千葉市ドローン宅配構想で、市川や船橋の倉庫群から、居住者が多い幕張新都心にドローンの無人配送を行う構想があるようです。
千葉市ドローン宅配構想
東京湾臨海部の物流倉庫から幕張新都心まで東京湾上空飛行を行い、海上から花見川を遡上し、若葉住宅地区のマンションへ宅配を行う構想。
引用:千葉市
実証実験の様子
実証実験前の様子です。ミニストップ横に設置されたドローンポートが見えます。
当日は実験のため一部ロープで立ち入り制限されていますが、この実験では普通に配送ロボは玄関から入っていくようです。笑
ドローンポートをよく観てみると、横に地上配送ロボットが横付けされています。
分かりづらいですが、ドローンポートに置かれた荷物は、ポート上に左右に伸びるバーが手前から奥に動くことによって、ポート奥にあるコンベアに落とされ、コンベアを伝って配送ロボに入るようです。
若葉3丁目公園の方からドローンがやってきました。
公園内もある程度立ち入り規制がされていましたが、人が通る可能性がある公道(若葉3丁目公園の周りの道路)の部分はある程度慎重に飛行していました。
そしてドローンがドローンポートに着陸します。
荷物が配送ロボに入れられマンション内に入っていきます。
公開はマンション外のみとなっていましたが、この後おそらくエレベーターは人の手が介されるものの、個人宅まで運ばれた模様です。
千葉テレビにも取り上げられる
一連の様子が動画でもチバテレプラスでも紹介されていました。
ドローン&地上配送ロボ 無人で荷物配送 千葉市(2023.12.20放送)から転載
感想
普段目にしないようなこの様な実験が近場で見れるのは面白いですね。
以前はキー局のニュースにも取り上げられていた自走ロボットの実験も若葉3丁目で行われていましたね。
参考:自動走行ロボットによる移動販売サービス実証実験 | 千葉市
今回のドローン配送の様子を見て、思ったことがいくつか。。。
- 国家戦略特区として千葉市がこの様な事業に取り組み、かつ幕張ベイパークで実験を行っていることは住民にとっても興味の種となり良い。
- 「千葉市ドローン宅配構想」では具体的に幕張新都心の住宅地(ベイタウン・ベイパーク)へのドローン配送が想定されていたことが意外。
- 確かに戸数が多い地域ではあるものの、これだけ密集していれば配送効率はそんなに悪くないのでは?
- それよりも遠隔地域の配送などの方がテーマの重要性は高い気もしたが、それはそれで別のところで実験がなされているそう。
(東京都西多摩郡で約5kmの森林地帯をドローンがレベル4での飛行作業の実験を行っているそうです。レベル3は無人地帯で目視外走行、レベル4は有人地帯で目視外走行です。)
参考:日本初、医薬品をドローンのレベル4飛行で輸送する実証実施 | 2023年 | KDDI株式会社
- マンションの管理規約で廊下は共用部で置き配不可に関する変更が必要になりそう。
- 現状、置き配に「廊下は共用部なので宅配ボックスをご利用ください」とたまに張り紙されますが、本件実用化されれば管理規約の変更が必要ですね。
- そもそも集合住宅における宅配効率化は地上配送ロボットではなく、マンションの管理システムで解決できないのか?
- マンションの宅配業者通路に置いてある宅配物の量の多さや大きさを見るとドローン配送で解決できる部分の影響が大きいのか気になった。
- ベイタウン・ベイパークの約1.5万戸の戸数と、実際に目にする物量を見ると、本件実用化されたら市川から幕張の東京湾上はドローンだらけになるし、幕張内は配送ロボットだらけになりそうで怖い笑
(心の声:ファミレスの配送ロボットが遅いし止まるしで通路を妨害しているのを見るとストレスになるのは私だけでしょうか?笑) - であれば、ドローン配送というよりも、幕張の場合は、個宅配達の効率化ができるといいぁと。
- ベイタウンのダストシューターが各マンションのゴミを地下パイプを通じて空気でクリーンセンターに運ぶように、各マンションの搬入口から荷物が各住戸(せめて各階)に自動で運ばれる仕組みがマンション側にあるといいな。
- マンションの個宅配送効率化のために本件実施がされているのであれば、今後ドローンがそのままベランダに配送するようになるのかなぁ。
- アメリカのドローン配送は庭に置いてくれるそうですが、プライバシー問題はあるものの、人が通る廊下を地上配送ロボが占拠せずに済むのであればベランダ配送もありな気が。。
色々書きましたが、総じてこの様な取り組みや実験は楽しいですし、発展のために必要不可欠なので賛成です!
きっと国家や地方自治体の優秀な人達が検討を重ねて進めていることなので、色んな目的や制約などがある中で行われているのだと思います。
ただ、問題の解決に対してパッチワーク(部分的な応急処置)にならず、本質的な問題解決で全体最適に繋がるように、大きな岩に挑戦し続けられると良いのかなとも思いました。